枯野
「枯野を 塩に焼き 其が余 琴に作り 掻き弾くや 由良の門の
門中の海石(いくり)に 触れ立つ なづの木の さやさや」
いつの頃の話なのかは分かりませんが、この歌は古事記にも日本書紀にも紹介されております。
枯野という名の老大木から造られた一艘の舟を献上された。
その舟が朽ちたので塩焼きの神事で使うことになった。
その火がもとで火事になったが「枯野」は焼け残った。
焼け残りから琴を造り奏でたところ、
海中の岩に生えるなづの木が波に揺れる時のように
大きな美しい音色で鳴り響いた。
そのような話だったと記憶しています。
古事記などに紹介されているこういった歌は言霊にもとづいて作られたものが多く、
時として心に染みるものも多く見受けられます。
言霊探しも面白いかもしれません。