月刊護符屋 2007年5月

 

護符文化

日本では昔から護符というものが日常の生活の中で使われて参りました。そうしてそれは、今も人々の暮らしの中に根付いているように感じられます。
例えば、左の図を見たことのない人は少ないのではないかと思うのですが、子供の頃、このような図形を地に書いてケンケン遊びなるものをしませんでしたでしょうか?これは、恐らくは厄病神ではないかと思うのですが、昔は免疫力の低い、体力の弱い赤ん坊が疫病や貧困で命を落としてしまうことが少なくはなかったのでしょう。 それで、厄病神を地に書かせてそれを踏ませたのだと思いますね。
凧に「龍」と書くのもまじないのようなもので、 龍のように高く昇って欲しいという願いからなのでしょう。 凧は多幸に繋がりますから、高く上がれば上がるほど幸せになれると信じていたのではないかと思われます。
それから、文字の繰り返しを示す「々」の字、これはね、御護符に「急々如律令」と書きますけど、急の字の「ク」の部分が古い書物を見ておりますと「々」になっているのです。 ですから、「々」は急急如律令の「急」を省略した文字ではないかと思われるのですね。


護符屋