育児


親子

親子関係が上手く行かないといった話をよく聞きます。

子供にとって親は養って下さっている存在、産み育てて下さった存在でございます。
親にとって子供は同居して下さり人生の一時期を共に歩んで下さった存在でございま
す。
互いに感謝しなければなりません。

意見がぶつかり合うこともございます。
意思の疎通が上手く行かないこともございます。
感情を荒げる必要がどこにありましょうか?
互いに希望を出し合い、条件を出し合い、どこまで妥協できるのか、
そういったことを膝を突き合わせて、時間を掛けて話してみて下さい。
誠実であることが何よりも大切でございます。
時には医師や年配者などの多くの方のご意見が必要になることもあるでしょう。
人間には知恵があるのですから、必ず上手く行くはずです。


母子家庭の方へ

父親がおられない御家庭の御子様はとかく問題が起こりやすいようでございます。
幼少期に優しくて暖かくて強くて逞しい存在を見失ってしまいますと心に隙間ができ
てしまいます。
お母様まで仕事に出られておりますと御子様の寂しさはどれほどのものなのでしょう
か。

駐車場でね、ひとりの男の子が「ママ、ママ」って云いながら泣いていたんですよ。
心配になって声をかけても泣いている理由が分からない。
迷子になったのかなと思って、「ママは何処にいるの」って聞くと、「お店・・
・」って云うんです。
どこかのお店で働いているのかなと思っていたら、買い物からその子のお母様が戻っ
てきて、
おでこと鼻の頭が赤くなっていることに直ぐに気付き、「転んじゃったのね」・・
・。

母親の愛って凄いものですね。

御子様には母親が必要なんです。
それと優しくて暖かくて強くて逞しい父親。
どうにもできない事情がおありになるかも知れません。
でも、必ず家に帰ってから一緒にはしゃぎ回って遊んで差し上げて下さい。
勉強のこともゲームも小言もなしで力一杯身体を動かして遊んで差し上げて下さい。
そうでなければその子は鬱病になってしまうかも知れません。
その御子様の心の隙間を埋めることができるものは、
優しくて暖かくて強くて逞しい父親的な存在だけでございます。

トライアングルをね叩いて、どこかを握らせる。
「暖かさが入って行くよ」「優しさが入って行くよ」「どんどん入って行くよ」「ほ
うら、入っていった」
こういった心療治療法がテレビで紹介されておりました。
機会があればお試し下さい。

子供は楽しいことを見付ける天才でございます。
凄いエネルギーを持っています。
お母様が励ましてもらっているケースもあるかも知れません。

子供に教えて貰った遊びなんですが、
大人にとっちゃちーっとも面白くない。
1円玉をね、部屋のどこかに隠させて探し回る。
子供は大人が必死になって探し回ることが面白い。
だからオーバーアクションで「どこかな」と云いながら大げさに座布団をめくってみ
たり。
最初は簡単な所に隠して直ぐに見付かるようにします。
見つけ出すと、瞳が輝きます。
どんどんレベルUPして行くんですよ。

幸せで楽しければ御子様には何の問題も病気も起こりません。
楽しく遊びましょ!
後は疲れ果てて寝るだけです。


子供

子育てについての質問がございます。
御子様の性格を親の望む通りに変えることなどできません。
そうは問屋が卸しません。
どんなに小さな御子様でも御自身の意思を持ち、
御自身の人格を持ち、御自身の使命を持ち、
祝福されてこの世に遣わされたのです。
御心配なさらなくとも立派に成長なされます。

逆に、御子様自らがご自身の使命を見付け、
ご自身の人格を向上させ、
生きている目的を見出し、
楽しく素晴らしい人生を歩んで行けるようにアドバイスして差し上げなくてはなりま
せん。
御両親が御子様の人生を強制し、干渉することは許されないことでございます。


子育てに悩む親とひとりぼっちの子供達

私は「子育て」という言葉が嫌いです。
ここに1人の女の子がおりました。
彼女は小学生でございました。
人見知りの激しい、何も話せない女の子でございました。

父親は毎日、夜遅くに帰って来ました。
どこかで酒を飲み、酔いつぶれて帰ってきました。
家族全員の夕食の時間が始まります。
父親はそこでも酒の瓶を取り出し、グラスに注ぎます。
会話は一方的に父親の愚痴が続きます。
同じことを幾度も繰り返し喋り続けます。
「あの馬鹿が、」「けったくその悪い、」
そして子供にやつあたりして、さらには暴力を振うこともございました。

母親はそれでもその父親を愛し、信頼をしておりました。
自分の娘よりもです。

母親は激情家で娘に対しては非常に厳しくしておりました。
それが子育てだと本心で信じきっていたのでしょう。
娘が云うことを聞かなければそれが父親に伝えられました。
その夜は父親の折檻が始まります。

学校では友達がひとりもおりませんでした。
成績も悪く教師からもよく叱られていたようでございます。
「娘が、ひとことも口を利かなくなりました。」
こういって相談を受けたのはずっと前のことでございます。
多分、この女の子は産まれてきてから、
誰とも意思の疎通ができなかったのではないかと思いました。
可哀想で涙がこぼれました。

子供と言うものは、話したくて仕方がないものでございます。
このように周りの環境で話すことを許されず、
考えることさえも妨害されてしまいますと、
心に深い闇を抱えてしまいます。
以前、放任ということについて書かせて戴きました。
簡単にできることではありません。
本気で考えて実践しなければ非常に難しいものでございます。
ですから、子育てをするという考えを捨て、
御子様の友達になって差し上げて下さい。

子育てなんて考えているから、親は悩まなくてはなりませんし、
無口で、学力が低く、友達もできない人格に育ってしまうのだと思います。


愛

親の愛というものは素晴らしいものでございます。
ある物語をテレビで拝見しておりまして、感動することがございました。

ある御家庭の話しでございました。
母子家庭で御母様が汗水流して少ない御給金を戴く。
母親はそれを御子様のために毎日、拾円、二拾円と貯金されておられたようでござい
ます。
肉を食べたい時には魚にし、魚を食べたい時には野菜で我慢をして、
息子には良いものを食べさせ、何とか残らせた僅かなお金を貯蓄して、
息子が二十歳の時には十数万円の貯蓄があったそうでございます。
いや、物語りでございますから、このような御母様が現実におられるかどうかは知り
ませんが。

月に十万円のお金があっても不平を仰られる方が多い中で、
このような素晴らしい愛情をお持ちになられる御母様はなんと素晴らしい存在でござ
いましょうか。
息子が、東京で働きたいと申し出た時に、
「何もでけんけど、これでお前のやりたいようにやってけれや。」
といって全財産を渡した御母様の御姿は本当に美しいものでございました。
「わしは畑があるし何とでもなるけ」
そう云った御母様のお顔は本当に嬉しそうでございました。

実はね、私も深く反省させられることがございます。
私も結構贅沢させて戴いておりますからね。
私にとってはこの御母様は神様でございます。
欲を捨て、息子のために一生を捧げる。
この深い愛情が神様のものでなくて一体何なのでしょうか。
私はそう思います


躾?

「子供は怒るんじゃなくて叱らなくてはいけないんですよね。」
そんなことを仰られる方がいるんです。
思い上がりも甚だしいですね。
悲しいやら情けないやら。

根拠を指し示して差し上げなければ、
誰も云うことを聞いては下さいませんでしょう。
根拠がなければ、強く叱っても反感を買うだけです。
話しを聞き、一緒に考えて差し上げなければ、
身内にはして貰えませんよ。

例えば玩具が欲しくて駄々をこねるお子さんがいらした。
「Aちゃんには毎月の月初めに買ってあげているでしょう。
来月までお待ちなさい。
それまで待っているともっと欲しいものが見付かるかも知れませんよ。
Aちゃんが頑張ってもっとお手伝いをしてくれると、
もっと早く買ってあげられるかも知れません。」
そう諭して聞かせるとどんなお子さんであっても納得するもんです。

御子様はね、相当頭が良いんです。
判断力と知識が若干乏しいだけなんです。
考える力は充分に備わっておりますよ。
叱ってはなりませんし、増してや怒るなんてとんでもないことでございます。

大人であっても、
例えば進捗が遅れている。
スケジュールと完成度を示して、遅れていることを理解して戴く。
どうすれば納期に間に合わせることができるのか、一緒に考える。
そういったプロセスを経ずに、
根拠も示さずに、
ただ「急げ」だけでは誰も納得しませんでしょうし、
誰も急ごうという気持ちになれませんでしょう。

たとえ御子様であっても対等に接することのできる素晴らしい方でしたら、
言わずもがななんですが。


児童虐待

最近、虐待で子供が死亡する事件が増えております。
本当に辛く悲しいことでございますね。
お地蔵様もきっとお心を痛めておられることと思います。

虐待しなければならない程に憎らしい子供でしたら、
親権を放棄して下さった方が、
その子や社会に取りましてもどれだけ迷惑を掛けずに済むか知れません。
そんな方は是非、保険所や児童相談所に御相談下さい。

御子様もね、
勇気をお持ち下さいまして、
教師や警察、周りの人に助けを求めて下さい。
周りの方も命を掛けてでもその御子様の命は守って差し上げて下さいませ。
もちろん私もその覚悟でございますよ。


毒

先日、4月18日は紀宮様の御誕生日でございました。
天皇家の御様子を伝えるテレビ番組で、
その穏やかな御姿が放映されておりました。
天皇家御一族様は本当にお優しくて素晴らしい方ばかりでございます。

一般にはひねくれてお育ちになられる御子様も沢山いらっしゃいます。
将来、漫才師でもお目指しになられるのでしたら、
多少ひねくれていた方が人気が出るかも知れません。
でも余り人には好かれませんね。

何故心の中の素直な感情が脳の中で変換されてしまうのでしょうか?

あのね、
ひねくれるかどうかは幼少期の生活環境に因るんです。
判断力が充分に育っていない子供の頃は正悪の判断ができません。
正論も、毒も、同じように知識として吸収されてしまいます。
愚痴や、喧嘩の多い御家庭の御子様は、
沢山の言い訳や悪知恵といった毒を溜め込んで参ります。

この方々は御成人なされてから、
自らの毒に気付き、
毒を消すために、
かなりの努力と時間が必要になります。

決してカルマとか業とかいったものではありませんよ。
全て原因があって結果が導き出されるものでございます。


[親子の愛]

放任主義という言葉がございます。
天皇家に嫁がれました紀子様も放任主義でお育ちになられた方でございます。
放任と申しますのは決してほったらかしにすることではありません。
日本語の意味がすっかり損なわれており辞書でさえそのようなことが書いてございま
す。
字の通り放って任せるという意味でございます。
任せるからには対等に接しなくてはなりません。
放任とはお子さんであっても対等に誠実に接し、
お叱りになられることも何かを強制なさることもなく、
お相手の意思を尊重し、必要であればアドバイスを与えるような接し方でございま
す。
このような環境でお育ちになられましたお子様はやはり何かに秀でているようでござ
います。