五木の子守唄
貧しい時代のことです。
食べるものも無くなった人達は、
自分の子供達を、
奉公という名目のもとに、
給金も貰えぬ辛い仕事に追い遣りました。
働かなければ食事も与えられない。
そんな中で、
多くの子供達が病に倒れ、
亡くなったといいます。
自分の体重とさほど違わない赤ん坊を背負わされ、
赤ん坊が泣き出すと食事は貰えない。
里が恋しく、
明日死ぬかも知れない自分の命。
悔しさと悲しみと空腹と疲労の中で、
「お姉ちゃんが死んでしまったらもう逢えんけんね」
「だからお姉ちゃんを助けると思って泣かんとってね」
そう赤ん坊に問い掛けたといいます。
五木の子守唄
何の罪も無い子供達が背負わされた、
悲しい運命の物語がそこにあります。
そんな子供達が幸せになっていることを、
手を合わせて祈ろうではありませんか。