心の世界




これまで私たちは、光の根源の神であります大宇宙大神霊との繋がりや心の中に巣食う魔物、
心の諸相についての理解を深めて参りました。
さてそれでは、次に私たちは心の奥深く入ってその構造を眺めてみることに致しましょう。

まず心の表面を見てまいりますと、どろどろとした赤黒いスモッグのような塊が渦を巻いているのが見えますね。
憎しみや怒り、嫉妬、欲や自己保存の念が生み出した穢れた想念の塊ですね。
ここには魔物だって住んでいるかも知れませんよ。とっても住みやすい環境なのですから。
これだけを見ておりますと、余りに人間らしいといえば人間らしいと感じます。
かってお釈迦様はこのように教えられました。
「蓮の花は汚い泥水の中から美しい花を咲かせるのです」と。
蓮華の教えですね。妙法蓮華です。
この心の表面の様子はその泥水を彷彿とさせますね。

その赤黒いスモッグを抜けてさらに深く心の中に入って参りますとしますと、
今度は頑丈な壁のようなものが見えますね。
どうやら心の深層を守る城壁のようです。
自己愛に基づく自己弁護の壁ですね。
自分に都合良く考え、都合の良い自己主張を行い、自己の利益だけを考え、自己弁護する機能を持つ、
自分の味方になって下さる壁なのです。
自分に似た人を好きになるといいますのも、この壁の性質の故ですね。
心の王国を守るのは味方でなくてはいけませんからね。
守っているのが敵方では、心の王国はすぐ侵略されてしまいますから。

そうしてね、この自己弁護の壁こそが、
甘えや欲を生み、嫉妬を生み、怒りを生み、憎しみを生み、
罪を認めず人を責めて争わせ、楽な方向に堕落させ、
業を深めて心のスモッグをどんどん大きくしている原因なのです。

王国の王、支配者であります私たちはこの自己弁護の壁を管理して正しく機能させなくてはいけないのです。
ところが逆に自己弁護の壁に私たちが翻弄させられている、
それが今の人類に共通する心の状態なのですね。

それではどのようにすればこの自己弁護の壁を管理して従わせることができるのでしょうか。
それは、この自己弁護の壁を越える深い反省しかないのです。
そうすれば心のスモッグは晴れ渡り、私たちも建設的な生き方ができるようになって来るのです。
そうして、己を捨てて全てを神様に委ねた時にのみ、
この自己弁護の壁を超えることができるのです。

そうして、その壁を越えた時に現れますのが、純白の真心でございます。
神様の光で眩いばかりに輝いておりますね。
それはね、その奥に神様の意識があるからなんです。

この真心は全てを見通しておりますよ。
誠心誠意誠実に生きておりますとこの真心は悦びに溢れておりますでしょう。
でも間違った生き方をしておりましたら、自分を責めるのですね。
たとえば「のろい」なんてものがございます。
「のろい」には実際に何の力もないのです。
あるとしましたら心の表面にたわいもない魔を送り込む程度のことなんです。
でも、この真心がね、自分は間違いなく誠心の中に生きていると確信しておりましたら、
幾らのろわれましても何も問題は生じないのです。
反対に、この真心が、自分にはやましいところがある、と思っておりましたら、
今度はこの真心が自分自身に罪を与えるのですね。





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