言霊

 

言霊って面白いですね。

例えば「あ」はA,在 といった文字から「存在」という意味が見えて参ります。

「い」は胃,意,井 といった文字から「深いもの」という意味が見えます。

ですから、「あい」は「存在する深いもの」ですね。

「う」は「回転するもの」、「ら」は「異質なもの」、「み」は「蓄積されて生じたもの」、

「うらみ」は「蓄積されて生じた異質なものが人から人を巡って戻ってくる」様子ですね。

 




【大祓い祝詞(のりと)】

うごなはれるみこたち、
おほきみたち、
まえつぎみたち、
もものつかさびとたち、
もろきこしめせ。

すめらがみかどにつかえまつる、
ひれかくるとものを、
たすきかくるとものを、
ゆきおふとものを、
たちはくとものを、
とものをのやそとものををはじめて、
つかさづかさにつかえまつるひとどもの、
あやまちおかしけむくさぐさのつみを、
はらへたまひ、きよめたまふことを、
もろきこしめせ。


「ここにお集まり下さいました天皇様御兄弟様方並びに御親族様方、政府の大臣様方、
宮殿に御仕え下さっておられる皆様方、お聞き下さい。

天皇のおられますこの宮殿に御仕えの、
ヒレを掻くって下さっている御付きの方、
たすきを掻くって下さっている御付きの方、
ゆきを背負って下さっている御付きの方、
刀を抱えて下さっている御付きの方、
その御付きの方のお世話をなさって下さっている沢山の方々を始めとしまして、
要所要所で重要な職務をなさって下さっている皆様方、
お聞き下さい。

これより祓いの儀を執り行います。
罪や穢れを祓い清めますので皆様お聞き下さい。」

大祓いの祝詞はこのような意味の言葉で始まります。
私はこの光景が目に見えて参ります。
かなり広い部屋でございます。
そこには沢山の女性があわただしく料理を運んでおりまして、
天皇やその御兄弟・御親族・大臣様方が方形を作って座っております中を、
神官が進み出て長い巻物を読み上げて行く光景でございます。
皆様、色鮮やかな儀式用の装束に身を包んでおりましてね、
沢山の御付きの方が後方に控えていらっしゃるんですよ。

千と千尋の神隠しというアニメ映画がございましたが、
その中で神様をもてなす様子が描かれておりました。
本当にそっくりでございます。

祝詞も面白いものでございますね。


たかまのはらにかむづまります、
かむろぎ、かむろみのみこともちて
やほよろずのかみたちをかむつどへつどへたまひ、
かむはかりにはかりたまひて、

わがすめみまのみことは、
とよあしはらのみずほのくにをやすくにと、
たひらけくしろしめせとことよりさしまつりき。

「天上界にいらっしいますいざなぎ、いざなみ様の御命令により、
沢山の神様方が集まり、会議を重ねられまして、

私達のお守りする天皇は、
豊かに葦の生えた大地が広がるこの国が、
平和な神の国であると御宣言なされるが宜しい。

と仰られました。」


かくよりさしまつりしくぬちに、
あらぶるかみたちをばかむとはしにとはしたまひ、
かむはらひにはらひたまひて、

こととひしいわねこだち、
くさのかたはをもことやめて、
あめのいはくらはなれ、
あめのやえくもをいつのちわきにちわきて、
あまくだしよりさしまつりき。

「このように神様がお守り下さっている国ですから、
悪さをする魂は問いただし、祓い清めて下さいまして、

地鳴りや樹立ちの葉擦れの音も止めさせて、
天の岩の座を御立ちになり、
雲を掻き分け掻き分け、
掛け付けて下さいます。」
(以下省略)


【神道の謎1】

神道には謎が沢山隠されております。

例えばね、
ここに天の数歌という神詞(かみごと)がございます。

「ひと ふた みよ いつ むよ ななや ここの たり」
( 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 )

というものでございます。

もう一つね、ひふみの神詞(かみごと)もしくは、ひふみの祓詞(はらへごと)といわれるものもございます。

「ひ ふ み よ い む な や こ と も ち ろ ・・・」
( 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 百 千 萬)
「もちろ」は百千萬(ももちよろず)のことでございます。

同じ十でも天の数歌では「たり」、ひふみでは「と」なんですね。
ここに疑問がございます。
この「たり」は実は「とり」なのではあるまいか?
「たり」は隠し言葉なのではあるまいか?
と考えられるのでございます。

神社に鳥居がございますよね。
不思議な符合でございますよね。
もし十が「たり」に隠された言葉であり「鳥」なのだとしますと、
何故、十が鳥或いは鳥居なのか、
鳥居はもしかすると十字架に関係するのではあるまいか?
と、そんな風に感じられるのでございます。

「ひふみ」と「天の数歌」に当てはめて考えてみましょう。
そうしますと、
ひふみよ、忌むなや、ここの鳥
(ひふみの神様、ここの鳥を嫌がらないで下さい。)
と解釈できるんです。

何故、ひふみ(火風水)の神様が鳥を嫌っておられるのでしょうか?
今のところ私には分かりません。

【仮説その1】

ここにひとつの仮説がございます。

昔、広い地域で疫病が蔓延しました。
鳥インフルエンザのように多くの鳥が死に、
さらに沢山の人もお亡くなりになられました。

私達の天皇にもしものことがあってはと、呪言師を呼びつけ占わせましたところ、
「これはひふみの神様がお怒りになられているのです。
神の足場である空を勝手気ままに飛び廻る鳥を怒っているのです。」
(ひふみの神様が怒るとは自然環境が汚染されてその影響を受けているということですね。)

そこでね、
ひふみの神様、ここの鳥を嫌わないで下さい、
百年、千年、萬年と永遠に天皇とその一族、国の民の平安と幸せをお護り下さい、

と願ったものがひふみの神詞として残っているのではないかと思われます。


【神道の謎2】

もひとつ謎がございます。

密教の世界でも道教の世界でも陰陽道の世界でも、
物質の性質は木・火・土・金・水となっております。
占師さんとかは「もくかどこんすい」って覚えていらっしゃる人が多いようでござい ます。

古神道でも木・火・土・金・水が基本となっておりましてね、
でも発音は「こ・ひ・と・か・み」となります。
不思議なことにね、この5文字を使いますと、
ひと(人)、かみ(神)、みこと(尊)、みかと(帝)、みこ(巫女)、ひこ(彦)
などと神道の神様方のお名前や天皇・人間に関係する言葉ができあがるんですね。
「ひみこ」さんも巫女さんでございますからね。

ところで、この「こひとかみ」という神詞はどこに隠されてしまったのでしょうか?
例えば「こひとかみ」から「ひと」と「かみ」を除くと「こ」が残ります。
「子が生まれ、人になり、神になる。」
どこかにこんな感じの神詞が残されているのかも知れませんね。



開運の護符屋