癒しの旅 その1

私ごとで恐縮なのですが、平成19年に静岡辺りを訪れました。
心を見詰め直し、命の素晴らしさを再確認させて戴きますための旅でございます。
この頁は、その時のことを簡単に書き記したものでございます。

 

浜名湖の近くに砂丘がある。そんなことを社会人になってから知った。気ままな一人暮し。風来坊だからなのか旅が好きで、休日にはカメラをぶら提げていそいそとあてもなく出掛けていた。そんな時にこの中田島砂丘の存在を知った。

砂に足を取られながら波打際まで歩く、そうすると目も覚めるような真っ青な海と真っ白な波。空には雲一つない大空が拡がっていた。観光客も殆どおらず、私と、どでかすぎる程にどでかい大自然だけがそこにあった。

 

波が何メートルも押し寄せて来る。ここはそこいら辺りの海岸とはひとあじもふたあじも違っている。波を見ては畏怖し、力強さを感じては感動し、大自然の大きな魂と、私の小さな魂が接近遭遇する。それはまさしく巨大な獣に舌でベロリと舐められるような感覚である。

彼に勝つことなんてできないさ。ただ、ほんの少し分かり合えた気がする。

瞳を閉じて波の演奏に合わせて磐笛を吹いてみる。魂の奏でる偉大な交響曲である。美しい奏である。

 

波と、磐笛

流木と、松ぼくりと、貝殻

そうしてここにはいつも大神霊がおられて、

誰がいつ来ても力強く迎えて下さる。

次はいつ来れるだろうか。